NalcnDreamless変異マウスはレム睡眠が分断化する
A mutation in NALCN disrupts REM sleep

Dreamless mutant mice showed short REM sleep time and short REM sleep episode duration. A single mutation in Nalcn gene causes Dreamless mutant phenotype. NALCN is a non-selective, cation channel.

Dreamelss変異マウスはレム睡眠のトータル時間が短く、レム睡眠エピソードの平均時間も短いというレム睡眠の異常を示します。原因となる遺伝子変異はNalcn遺伝子にあります。NALCNは非選択的陽イオンチャネルですが、遺伝子変異によって1アミノ酸の置換が生じます。変異を持つNALCNは、野生型に比べて電流が通りやすい傾向があります。
NALCNは脳において広範囲に発現していますが、レム睡眠制御に関与する神経細胞集団はある程度限局してると考えられていることから、どの神経細胞集団に変異型NALCNが発現することでレム睡眠異常が生じるのか、レム睡眠制御におけるNALCNの生理学的な役割は何かを明らかにしていきたいと考えています。

NALCNはナトリウムリークチャネルであり24回膜貫通型の構造を持つ。315番目のアスパラギン残基がリジンに置換するDreamless変異ではレム睡眠が顕著に障害される。
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